電圧降下計算

ケーブルの電圧降下を確認 – 銅/アルミ、単相・三相

概要

この計算機は、導体断面積、長さ、電流、材質からケーブルの電圧降下を求めます。銅またはアルミの抵抗率を用い、単相・三相システムの両方に対応しています。

具体的な数値でよくある質問

電圧降下の公式は?

基本はオームの法則で、電圧降下=電流×電線の抵抗で求めます。実務では、電線の長さ・断面積・配線方式(単相二線式、単相三線式、三相三線式)に応じた係数を使う略算式が用いられます。

電圧降下の計算式は?

電線の長さと電流を掛けて断面積で割り、配線方式ごとの係数を掛けて算出します。係数は単相二線式・単相三線式・三相三線式で異なるため、同じ電流・長さでも結果が変わります。

電圧降下を計算する簡単な方法は?

配線方式・電流(負荷容量)・電線の長さ・導体断面積の四つを入力し、略算式に当てはめるのが最も手軽です。手計算では電線メーカーの電圧降下表を引く方法もありますが、条件を変えて比較するなら計算式で求めたほうが早く済みます。

電圧降下 何パーセント以内?

内線規程では、電気使用場所内の配線について供給電圧に対する許容電圧降下の上限が定められており、幹線と分岐回路の合計で判断します。引込点からの距離が長い場合は緩和された値が適用されるため、該当する条件を確認する必要があります。

三相200vの電圧降下はどのくらいですか?

電圧降下は電流と電線の長さに比例し、導体断面積に反比例するため、一律の値はありません。三相三線式は同じ電流・距離でも単相二線式より電圧降下が小さくなるので、専用の係数で計算します。

電圧降下率とは何ですか?

電圧降下の大きさを、供給電圧に対する割合(%)で表した値です。降下電圧を公称電圧で割って百分率にしたもので、許容範囲の判定は通常この率で行います。

単相200vの電圧降下計算式は?

単相2線式の電圧降下は e=35.6×L×I÷(1000×A)(L:電線の長さm、I:電流A、A:電線の断面積mm²)で求めます。単相3線式の外側の2線につなぐ200Vの負荷も、同じ式で計算するのが一般的です。

電圧降下とは何ですか?

電線などの導体が持つ抵抗によって、電源側と負荷側の間に生じる電圧の差のことです。電流が大きく、配線が長く細いほど大きくなり、照明のちらつきやモーターの起動不良、機器の発熱の原因になります。

電圧降下計算書はありますか?

電気設備の設計・申請では、幹線と分岐回路ごとに配線方式・電流・長さ・電線サイズと、算出した降下電圧・降下率をまとめた計算書を作成します。計算結果を表形式で書き出せば、そのまま計算書の根拠資料として使えます。

電圧降下計算機とは

電圧降下計算機は、ケーブルの長さ・電流(または消費電力)・断面積・材質(銅またはアルミ)から、実際にどれだけ電圧が低下するかを瞬時に算出するツールです。ガーデンハウス、車庫、DIYの作業小屋、EV用ウォールボックス、敷地内の分電盤など、母屋から離れた場所へ配線を延ばす場面では、ケーブルの許容電流だけを見て太さを決めると失敗します。距離が長くなるほど電圧降下が大きくなり、機器の電圧が規定値を下回って照明がちらつく、モーターの始動トルクが不足する、機器の寿命が縮むといったトラブルが起こります。つまり長距離配線の本当のボトルネックは「電流容量」ではなく「電圧降下」であり、この計算機はまさにその角度から設計をチェックするために作られています。

計算式の考え方

電圧降下 dU は、単相交流と三相交流で計算式が異なります。

  • 単相交流: dU = (2 × L × I × cosφ) / (κ × A)
  • 三相交流: dU = (√3 × L × I × cosφ) / (κ × A)

ここで L はケーブルの片道長さ(メートル)、I は電流(アンペア)、cosφ は力率、A は断面積(mm²)です。κ(カッパ)は導電率を表す係数で、銅は 56 m/(Ω・mm²)、アルミは 35 m/(Ω・mm²) を使います。アルミは銅よりも導電率が低いため、同じ条件でもより太い断面積が必要になる点に注意してください。

算出した dU をもとに、相対的な電圧降下率は次の式で求めます。

dU% = dU ÷ U × 100

電流ではなく消費電力(P)しかわからない場合は、まず電流を逆算します。単相の場合は I = P ÷ (U × cosφ)、三相の場合は I = P ÷ (√3 × U × cosφ) となります。逆に「電圧降下を3%以内に収めたい」という目標から必要な最小断面積を求めることも可能で、その場合は A = (係数 × L × I × cosφ) / (κ × U × 0.03) という式を使い、算出結果を 1.5、2.5、4、6、10、16、25、35、50、70、95、120、150 mm² といった標準サイズに切り上げます。

使い方のステップ

  • ステップ1: 単相か三相かを選択します。ガーデンハウスや車庫の一般的な配線は単相、動力設備や大型ウォールボックスは三相であることが多いです。
  • ステップ2: ケーブルの材質(銅またはアルミ)を選びます。屋外配線でアルミケーブルを使うケースもあるため、既存配線を確認してから選択してください。
  • ステップ3: ケーブルの片道長さ(メートル)、電流または消費電力、公称電圧、力率を入力します。
  • ステップ4: 現在使用中(または検討中)の断面積を入力し、算出される電圧降下率を確認します。
  • ステップ5: 目標の電圧降下率(通常3%または5%)を満たしていない場合は、断面積を1段階太くして再計算し、標準サイズの中で適合する最小の断面積を採用します。

実例で見る電圧降下計算

例1:ガーデンハウスへの単相配線
母屋からガーデンハウスまで片道30mを銅ケーブル2.5mm²で配線し、電流16A、cosφ=1、電圧230Vとします。dU = (2 × 30 × 16 × 1) / (56 × 2.5) = 6.86V となり、電圧降下率は約3.0%です。照明回路としてはギリギリ許容範囲内ですが、コンセント回路としてはもう少し余裕を持たせたいところです。

例2:EVウォールボックスへの三相配線
分電盤から敷地内のEV充電器まで片道25m、電流32A、cosφ=0.95、線間電圧400V、銅ケーブル6mm²とすると、dU = (√3 × 25 × 32 × 0.95) / (56 × 6) = 4.03V となり、電圧降下率は約1.0%です。三相配線は同条件の単相よりも電圧降下が小さくなる傾向があり、長距離の動力配線に有利であることがわかります。

例3:必要な断面積を逆算する
作業小屋まで片道40m、電流20A、cosφ=1、電圧230V、目標電圧降下3%以内という条件で、必要な銅ケーブルの断面積を求めると、計算結果はおよそ4.1mm²となります。この場合は標準サイズの中から次に太い6mm²のケーブルを選ぶのが安全です。

用途別の許容電圧降下の目安

用途許容電圧降下適用規格
照明回路3%DIN 18015-1, BS 7671, NEC 210.19
コンセントおよび一般電力回路5%DIN 18015-1, BS 7671
メーターまでの引込線0.5%German TAB
分岐回路(米国)3%NEC 210.19 informational note
フィーダー+分岐回路(米国)5%NEC 215.2

日本国内の設計では、内線規程(JEAC 8001)においても配線こう長に応じた電圧降下の目安が示されており、上表のDIN・BS 7671・NECの基準値と実務上ほぼ同じ水準(照明系統でおおむね2〜3%、幹線・分岐回路で3〜5%程度)に収束します。国際的な現場や輸入設備の資料を参照する際も、この一致点を踏まえて数値を読み替えると混乱がありません。

電圧降下は何%までなら安全ですか?

一般的には照明回路で3%以内、コンセントや動力回路を含む幹線全体で5%以内に収めるのが国際的にも共通した目安です。日本の内線規程でもこれに近い水準が推奨されており、長距離配線ではこの範囲を超えないように断面積を選定することが重要です。

銅とアルミではどちらが電圧降下に有利ですか?

同じ断面積・同じ条件であれば銅の方が導電率(κ=56)が高く、アルミ(κ=35)よりも電圧降下が小さくなります。アルミケーブルを使う場合は、同等の電圧降下率を得るために銅よりも太い断面積を選ぶ必要があります。

三相配線にすると単相より電圧降下は小さくなりますか?

はい。同じ電力・同じ距離・同じ断面積であれば、三相配線は係数が√3(約1.73)であるのに対し、単相配線は係数が2であるため、三相の方が電圧降下は小さくなる傾向があります。そのため長距離の動力配線やEV充電設備では三相配線が有利になるケースが多くあります。

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